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プラチナデータを読んで [日常]

今日は午後からラボに行き、サンプルを調整した後、
それを質量分析にかけようとしたが、機械の調子が
悪く、何度キャリブレーションをしてもいい値が出な
かった。仕方ないので分析を中止にし、来週担当の
人に見てもらうことにした。クリスマス前の休日出勤
したのに、データが出ず残念。

昨日話をした「プラチナデータ」、読み終えた。正直
あれっ?という内容。2重人格、というか多重人格
が事件に関係する本ならかなり昔(渡米前だから
10年以上前)に英語で書かれた小説で読んだことが
あるけど、そちらのがその病気に関してかなり深いと
ころまで描写してあったので、今回の話だと何のため
の設定なのかあまりよくわからなかった。スズランは
実は3人目の人格かな、と思ったがそうではなかった。

DNAに関して言うと、それだけで本に載っているよう
なデータはまだ出てこないんじゃないかなぁと。もち
ろん犯罪科学の話は全くわからないけど、自分が
知る限り遺伝子の発現は色々なレベルで抑制されて、
特に最近Epigeneticsと呼ばれる、年齢や環境の
変化による遺伝子の修飾なども発現型に大いに
影響を与えるのがわかっているので、DNAの塩基配列
だけで人を断定するのは無理かなぁと。

上の話がわからない人は以下の質問にYesかNoで
答えて下さい。一卵性の双子がいたとします。彼ら
の細胞の中のDNAの塩基配列はまったく一緒です。
さて問題、それでは彼らの指紋も全く一緒でしょうか?

答え、No。これが遺伝子レベルでは同じでも発現型
が違う例です。

最後にこの本に1600円をかけたとなると。。。ですが、
一気に読めたという点では、娯楽にはなりえたのかも知れ
ません。人気作家もたまには満点ではなく、合格点だけ
を目指さないと締め切りに間に合わなかった、ということ
もあったんだと思います。レベルは違うけど、自分もそう
いうことが多々(毎回?)あります。
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